ドイツ語ディクション・歌レッスン

1年ほど前からドイツ語を学んでいます。
最初は全くと言って良いほど読めなかったドイツ語ですが、歌と共に勉強を続けてきて、だんだんと馴染んできました。

ドイツ歌曲は言葉がとても重要で、フレーズごとに言葉や発音を理解して歌う必要があると感じます。
言葉に合わせてメロディーやピアノも美しく書かれています。
単母音、長母音によって歌い方も変わってきます。
音楽に合わせて、なんとなく歌うのではなく、言語を理解して行くとより良い音楽が完成されると、感じました。
ドイツ歌曲はピアノの伴奏が多いのですが、この「伴奏」という表現も間違っていて、「ピアノと歌の演奏」、「デュオ」と言って良いほど、掛け合いやハーモニーが美しく繊細に素敵に書かれています。

たくさんの曲を学んでいますが、今日シューマンの連作歌曲「女の愛と生涯(Frauenliebe und Leben)」作品42の中の第1曲目をご紹介します。
この歌曲集の詩はアデルベルト・フォン・シャミッソー(Adelbert von Chamisso, 1781年~1838年)によるものです。
シューマンの歌曲の年と呼ばれる1840年に作曲されています。このシャミッソーの詩は、別の作曲家も曲を付けています。

「Seit ich ihn gesehen」Op.42-1
~女の愛と生涯~

Seit ich ihn gesehen,
Glaub ich blind zu sein;
Wo ich hin nur blicke,
Seh' ich ihn allein;
Wie im wachen Traume
Schwebt sein Bild mir vor,
Taucht aus tiefstem Dunkel,
Heller nur empor.

Sonst ist licht und farblos
Alles um mich her,
Nach der Schwestern Spiele
Nicht begehr ich mehr,
Möchte lieber weinen,
Still im Kämmerlein;
Seit ich ihn gesehen,
Glaub ich blind zu sein.

私はあの方にお会いして以来、
私が盲目になったように思えます。
私がどこに目を向けても、
私にはあの方だけが見えるのです。
まるで起きているのに夢を見ているように
あの方の姿が私の前に浮かぶのです。
深い暗闇から浮かび上がってくるのです、
明るく高く。

その他のものは輝きも色もないのです
私の周りにあるすべてのものが。
妹たちとの遊びを
私はもう したいと思わないのです。
それより私は泣いていることを好みたい
小部屋の中で静かに。
私はあの方にお会いして以来、
私が盲目になったように思えます。



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